ウィーバーバード・アフリカンアート・コミュニティは、東アフリカのウガンダ共和国の首都から南西に約130km離れたマサカの街に近いンデゲヤという村落にあります。
世界中から集まるアーティスト、アート好きの人々と地元の住民が、手を取り合いながら、アートで地域を再生させる取り組みを行っています。
沿革
(C) AfricArt design
ウィーバーバードは、2010年に代表のコーリン・セカジューゴが設立しました。父親の故郷であるンデゲヤを初めて訪れた時、コーリンの頭にはすぐさまこのアートコミュニティのアイディアが思い浮かびました。
ンデゲヤとその周辺は、内戦からの復興に苦しみ、HIV/AIDSの流行で人口が減少し、高い失業率によって多くの若者が都市部へ流出して、地域に将来の希望が見出しづらい状況にあります。
家族の故郷に帰ってきたコーリンは、地域でのアート制作とアートツーリズムが、ンデゲヤを活気づけられると確信しました。彼自身、ルワンダやウガンダで名声を得て、欧米のアートシーンでも活躍するアーティストであるコーリンは、アートが地域にこれまでなかった変化をもたらして、そこで暮らす人々が希望を見出すきっかけになると考えました。
ンデゲヤの村落を見渡せる岩の多い丘に腰掛けた彼は、ここが作品制作に腰を落ち着けて、多くのアーティストが自然に集まる魅力のある特別な場所だと直感しました。
この丘を彫刻公園にすることを決めたコーリンは、彼の呼びかけに賛同したアーティストの仲間と共に、3エーカー(約3,700坪)の土地を手に入れ、すぐにコミュニティ作りをはじめました。そして、滞在制作ができる住宅の建設や地域でのワークショップを開催しました。
その後の2年間に、子供たちのための図書館、作品を発表や展示できるアートセンター、地元の住民も参加できるパフォーミングアートのための稽古場の運営が開始されたことで、地域の誇りを取り戻し、人々の創造性を発揮させることに成功しています。
2011年2月に行われた初めてのアートキャンプでは、地元の人々や都市部から戻ってきたンデゲヤの出身者が、共同で作品を制作しました。このアートキャンプはその後、3ヶ月ごとに開催され現在に至っています。詳しくはこちらのウィーバーバードのホームページとFacebookグループ(どちらも英語)で最新情報をお知らせしています。
ウィーバーバードの想い
私たち、ウィーバーバードは、アートと地域の間にある隔たりをつなぎとめようとしています。私たちは、アートには人の生き方を変える力を持っていると信じています。そして、その恩恵を受ける助けになりたいと、願っています。マサカとンデゲヤは特に経済的、社会的な問題にさらされていますが、地域に根ざしたアートとアートツーリズムのアイディアはそこで暮らす人を活気づけられると信じています。
アートにはそんな力はないと言う人もいますが、私たちはアートで人々と対話を続けます。アートは贅沢な趣味ではありません。それは私たちを取り巻く世界を知り、他者と交わり、人類を前進させるものです。
ウィーバーバードは、人が想像力を発揮して、新たな能力を手に入れ、生き方を変えるために存在します。
ウィーバーバードは、英語でハタオリドリという、ンデゲヤの村落にいる鳥にちなんで名付けました。ハタオリドリは、草や自然にある材料でまるで彫刻のような美しい巣を作ります。ウィーバーバードは人々とアートの取り組みで、美しいコミュニティを編みあげます。
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